■ホルミシスとは

ホルミシスとは、ある物質が高濃度あるいは大量に用いられた場合には有害であるのに、低濃度あるいは微量に用いられれば逆に有益な作用をもたらす現象を示す言葉です。ここでいうホルミシスとは、放射線ホルミシスのことです。低線量の放射線を使用することにより人間に有益な作用を起こすもので、低線量放射線(または低放射線)ホルミシスともいいます。

放射線は大量に浴びると放射線障害を起こすなど体に害があり、ひどい場合は死に至ります。ただ、この地上には自然放射線が満ちあふれており、私たちはいつも微量の放射線を浴びています。そしてどうやら、自然放射線の10倍から100倍くらいの放射線を浴びると体や健康にさまざまなよいことが起こるということがわかってきています。

体によいことが起こるのは、低線量放射線に活性酸素を抑制する効果があるためです。

活性酸素は、生命を維持するためになくてはならないものですが、同時に様々な病気を引き起こし、老化を促進する原因ともなります。低線量の放射線には、ビタミンCやビタミンEの摂取による抗酸化作用とはケタ違いの働きがあります。放射線は細胞の大部分を占める水分を電離させて一時的に大量の活性酸素を発生させ、体内の抗酸化の仕組みのスイッチを入れて活性酸素を打ち消してしまうのです。

※ホルミシス(Hormesis)の語源は「まるでホルモンのような働きをする」という特長をふまえ、ギリシャ語のhormaein=活性させる・興奮させる、から来ています。ホルモン(hormone)は同語源で、特定の器官から内分泌され、微量で働く生理活性物質のことです。

 

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